慣れるまでが地獄、慣れたら手放せない。
買う前にそういうレビューは読んでいた。「まあ大げさでしょ」と流していた。1年後、自分が全く同じことを人に言っているとは思わなかった。
ビルケンシュトック ジャレンってどんなサンダル?

ブランドについて
ビルケンシュトックはドイツのブランドで、創業が1774年。江戸時代中期からある計算になる。歴史の長さよりも、ずっと「足の健康」を軸に作り続けているブランドというのが個人的には刺さった。
フットベッドと呼ばれる中敷き部分がコルクとラテックスでできていて、足のアーチに沿う独特の形状をしている。これが最初は違和感で、使い続けると快適になる、という体験の原因です。
ジャレンというモデル
ジャレン(Jaren)はビルケンの中では比較的新しいモデル。
アリゾナとかボストンみたいな定番と比べると、スポーティでカジュアルな印象が強い。ストラップが2本あってフィット感を細かく調整できるので、歩いていてもパカパカしにくいのが地味にありがたかった。
素材はEVAとナチュラルレザーがある。私が選んだのはレザーです。
なぜジャレンを買ったか

毎年夏に2,000〜3,000円くらいのサンダルを買っていました。
1シーズン履いて底がすり減って、また次の夏に買う。それを5〜6年続けていた。ある年の夏に「あ、また同じことしてる」と気づいて、いい加減ちゃんとしたものを買おうと思った。
ビルケンにしたのは周りで使っている人が多かったから、というシンプルな理由です。しかも「3年使ってる」とか「もう4足目」とか、長く愛用している人が多かった。「最初だけ痛いけど慣れたら最高」という話も複数人から聞いた。
買うときはまだ半信半疑でした。
届いてから最初の1週間

箱を開けたとき
届いた日に箱を開けて、持ってみて、まず思ったのが「重い」でした。
サンダルってもっと軽いものだと思っていた。レザーモデルだからというのもあるとは思うけど、想定と違った。
フットベッドの形は写真で見た通りで、足の輪郭に合わせたくぼみがある。見ただけで「普通のサンダルじゃないな」とわかる形をしています。
初めて履いたとき
土踏まずのあたりにぐっと圧迫感があった。
アーチサポートが足裏を持ち上げる構造になっているので、慣れていない足には単純に「押されている」感覚として伝わってくる。最初の30分くらいは正直しんどかった。
かかとを包む部分も硬くて、縁が当たる感じがした。「失敗したかな」と思ったのは本当の話です。
最初の数日間
ネットで調べると「最初は短時間から慣らせ」という情報が出てくるので、素直にそうしました。
最初の3日は近所への買い物くらいの距離だけ。無理して長時間履かなかったのは結果的に正解だったと思う。焦っていたらたぶん途中で諦めていた。
10日目あたりから変わってきた

正確には10日か11日目くらい。
土踏まずへの感覚が変わってきた、という表現が一番近い。同じ場所に同じように当たっているはずなのに、「押されて不快」から「ここで支えられている」という感じに変わってくる。
これ、うまく説明できないんですが、同じ刺激でも受け取り方が変わる感じです。かかとの当たりも気にならなくなってきて、この頃から1時間くらいは普通に歩けるようになりました。
1ヶ月後

フットベッドが足の形になじんでいくのが、触ってみてもわかるくらいになってきた。
コルクとラテックスでできているフットベッドは、使い込むと少しずつ変形して足の形に合っていく性質がある。使い始めと1ヶ月後では、同じサンダルでも足への感触が違う。
この頃から「他のサンダルを履く気がしない」という気持ちが出てきた。友人に勧めた「最初は痛いけど慣れたら最高」という言葉、自分が言う側になるのはこのくらいの時期からだと思います。
1年履き続けてわかったこと

長時間歩いても足裏が痛くならない
これが一番大きかった。
以前のサンダルだと2〜3時間も歩けば足裏が音を上げていた。ジャレンにしてから、同じ時間歩いてもそういうことがほぼない。
去年の夏、旅行先で観光地を5〜6時間歩き回ったとき、一緒にいた友人が「もう無理、足が死んだ」と言い出した。私はそのとき普通に歩けていた。靴の話をしたら「え、それだけで変わるの」という顔をされた。
それだけで変わる、んです。
足のアーチが戻ってきた気がする
これは主観的な話なので断言はしません。
もともと少し扁平足気味で、長時間立つと足裏が疲れやすかった。1年ジャレンを使い続けてから、以前ほどそれを感じなくなった。フットベッドが足のアーチをずっとサポートし続けることで、足の筋肉の使い方が変わるという話を読んだことがあって、たぶんそれが関係しているんだと思っています。確かめる方法はないけど、何かは変わった。
耐久性は本物
1年経ってもフットベッドのクッションは落ちていない。
安いサンダルだとシーズンが終わる頃にはもうへたってくるのが普通だった。ジャレンは1年使ってもまだしっかりしている。ストラップの縫製もほつれていないし、レザーもちゃんとケアしていれば劣化が緩やかです。
「長く使える」という評判は本当でした。
雨の日は完全に諦めている
レザーモデルなので雨の日は使えない。
一度、急な雨でびしょびしょにしてしまった。乾かすのに丸1日かかって、ケアで状態は戻ったけど、それ以来、天気が怪しい日は別の靴を選ぶようになった。梅雨の時期はほぼ出番なし。
雨を気にせず使いたいなら最初からEVAモデルを選ぶべき。水洗いもできるし値段も抑えめ。フットベッドのなじみ方がレザーと違うという話も聞くので、そこは用途次第で判断を。
サイズ選びだけは慎重に
ビルケンはEU表記なので日本サイズに慣れているとまず戸惑う。
それより注意が必要なのが、ノーマルとナローという幅の違い。足の幅が標準か細めかで選ぶべきタイプが変わってくる。私はノーマルで問題なかったけど、細い足の人がノーマルを選ぶとストラップを絞りきっても余ることがあるらしい。
実店舗で試着できるなら、絶対にそうしたほうがいい。
こんな人には合うと思う

1年使ってみた正直な感覚で言うと、こういう人に向いています。
毎年サンダルを買い替えているのが嫌になってきた人
長く使えるものに切り替えたくて、最初のコストは多少高くても構わない、という人には向いている。毎年2,000〜3,000円を繰り返すより、トータルでは安くなってくる。
旅行や観光でよく歩く人
長時間歩く場面でフットベッドのサポートを一番実感しやすい。普段の買い物くらいにしか使わないなら、ここまで必要かどうかは正直わからない。
足幅が標準かやや広めの人
ビルケンはもともと幅がある程度ある足向けの設計という印象があります。細い足の人はノーマルだと合わないことがあるので試着は必須です。
逆に向いていないかもしれない人
最初から快適なものを求めている人
慣らし期間はあります。最低でも1〜2週間は「なんかしっくりこない」という時期を過ごすことになる。その時間を許容できないなら、別のサンダルを選んだほうがいいと思います。
雨の多い地域や時期に使いたい人
レザーモデルは雨に弱い。梅雨や秋雨の時期をメインで使いたいなら、最初からEVAモデルを選んだほうが後悔しない。
買う前に一度だけ実店舗に行くことをすすめる理由

ビルケンシュトックは全国の百貨店やセレクトショップに正規取扱店があります。
買うのはネットでもいいと思っている。ただ、サイズだけは一度実店舗で確認してほしい。EU表記のサイズと、ノーマル・ナローの幅の違い、この2点は試着しないと自分に合うかどうかが本当にわからない。
私は最初に近くのセレクトショップで試着して、サイズと幅を確認してからAmazonで注文しました。そのやり方で失敗はなかった。
100円ショップの ビルケンシュトック ジャレンのコードは共通の代替品をAmazonと楽天で探す
ジャレン以外で似たような用途をカバーできるシューズも、参考までにまとめておく。いずれもAmazonと楽天で取り扱いがある。

比較表
| モデル | ブランド | 主な用途 |
|---|---|---|
| ポールソンプレイン | Clarks | ビジネス・通勤 |
| BR7620撥水ダウンライクシューズ | Bracciano | 雨天・アウトドア寄り |
| ECCO METROPOLE LONDON | ecco | 本革・ビジネスカジュアル |
Clarks(クラークス) メンズ ポールソンプレイン メンズビジネスシューズ
通勤やオフィスでの使用を想定したビジネスシューズ。クラークスらしいクッション性のあるソールを採用していて、1日中革靴を履く必要がある日に向いている。スーツにも合わせやすいオーソドックスなデザインをしている。
Bracciano(ブラッチャーノ) メンズ BR7620撥水ダウンライクシューズ
撥水加工が施されているので、雨が多い時期や天候が読みにくい日の外出に使いやすい。ダウンライク素材を使っているため、軽さと保温性を両立している。アウトドア寄りの場面から普段使いまで幅広く対応できる一足。
ecco(エコー) メンズ ECCO METROPOLE LONDON メンズ 本革 ダービーシューズ
本革を使ったダービーシューズで、ビジネスカジュアルからフォーマル寄りの場面まで対応できる。ECCOはデンマークのブランドで、履き心地と素材の質を重視した作りが特徴。長く使える一足を探しているなら選択肢に入れておきたいモデル。
1年使ってみての総評
正直に言うと、最初の2週間は「高い買い物をしてしまったかもしれない」という気持ちがあった。
でも今は、なぜもっと早く買わなかったんだろうという気持ちのほうが強い。
毎年サンダルを買い替えていた頃と比べると、足の疲れ方が明らかに違う。旅行先での歩き疲れも減った。足のアーチへの意識も変わった。サンダル1足でこれだけ変わるとは思っていなかった、というのが正直なところです。
慣らし期間さえ乗り越えれば、本当に手放せなくなる。買う前に誰かに言われたあの言葉、1年経った今、完全に同意しています。
