ナイキ ハラチを最初に買ったのは、もう10年以上前になる。
そのとき別に「このシューズじゃないといけない」という理由はなかった。スニーカーショップをぶらついていて、棚に並んでいたハラチを見て「なんか形が変わってるな」と思って手に取った。それだけだ。ネオプレン素材がどうとか、フィットシステムがどうとか、そういう話は家に帰ってから調べて初めて知った。
一度手放した時期もある。しばらく別のスニーカーを履いていたのだが、気づいたらまた買い直していた。なんでだろうと自分でも思うのだが、他のシューズを履いていると「やっぱりハラチがいいな」という気持ちになる。そういうシューズだ。
ここでは主にコーデの話を書く。「何に合わせればいいのか」「どんな場面で使えるのか」実際にやってきたことをそのまま書いていくので、参考になれば。
ナイキ ハラチってどんなシューズか

1991年登場。デザインはティンカー・ハットフィールドで、エア マックスやエア ジョーダンも同じ人が手がけている。
名前の由来はメキシコの伝統的なサンダル「ハラチ」からで、足にぴったり沿う構造がその発想のもとになったらしい。
最大の特徴はネオプレン素材のブーティ構造だ。靴下を履いたような感覚で足全体を包む。初めて履いたとき「なんか足に吸いついてる」と思った。普通のスニーカーとは明らかに違う感覚だった。
シルエットはスッキリしていて、横から見たラインが綺麗だ。ソールの高さも極端に厚くも薄くもなく、ちょうど中間くらい。この「主張しすぎないシルエット」が色々なコーデに合わせやすい理由だと思っている。
色選びの話

ハラチをコーデに使うとき、色選びで半分くらい決まると思っている。
これまで持ったのは4色だ。ホワイト×グレー、ブラック×ブラック、ネイビー×ホワイト、オレンジ×グレー。
結論から言うと、ホワイト×グレーが一番使いやすかった。 デニムでも黒パンツでもカーキでも合う。何に合わせるか決まっていないときはこれを選べばまず外れない。迷っている人にはとりあえずこの色を勧める。
ブラック×ブラックはコーデを引き締めたいときに使う。ただ上下も黒でまとめると全体が重くなりすぎた。トップスに白や明るいグレーを持ってくると、バランスが取れた。
オレンジ×グレーは買ってから一番悩んだ色だ。これは後の「失敗したコーデ」のところで詳しく書く。
ハラチはシルエット自体に個性があるシューズなので、色でさらに主張させると合わせるものが限られてくる。シンプルな色を選んでおくほうが長く使える、というのが正直な感想だ。
デニムとの組み合わせ
10年でいちばんよくやってきたのはデニムとの組み合わせだ。
細身のストレートデニムにホワイト×グレーのハラチを合わせると、90年代のアメカジっぽい雰囲気が出る。トップスは白Tシャツだけで十分で、むしろシンプルにしたほうがシューズが映える。
裾をロールアップするのはおすすめだ。そのまま下ろしているよりハラチのシルエットが見えて、シューズを履いている意味が出る。幅は1〜2回転くらいがちょうどいい。それ以上やると野暮ったくなる。
ワイドデニムも試した。ハラチのスッキリしたシルエットとボリュームのあるデニムのコントラストが面白くて、意外と悪くなかった。ただバランスが難しくて、トップスをタックインしてウエストを出すと上手くまとまった。
今でも一番好きな組み合わせは、色落ちしたヴィンテージデニムにホワイト系のハラチだ。わかりやすくて飽きない。
ストリート系のコーデ
20代のころはこっち方向が多かった。
オーバーサイズのスウェット、カーゴパンツ、ブラックのハラチ。カーゴパンツはシルエットがだぼつきやすいので、テーパードのかかったものを選んで足元でスッキリさせていた。ここでハラチのシルエットが効いてくる。
キャップとの組み合わせも好きだった。ハラチはスポーツシューズとしてのルーツがあるから、スポーティなアイテムと並べても変に見えない。ただナイキ×ナイキで全身まとめると、スポーツブランドの広告みたいになるので、そこだけ気をつけた。
パーカーとの組み合わせは今でもたまにやる。裏毛のプルオーバーパーカー、スリムなジョガーパンツ、ハラチ。考えなくていいコーデだし、それなりに見える。
ストリート系のコーデで気づいたのは、ハラチは「コーデの邪魔をしないシューズ」だということだ。主役を張るタイプではないけど、どんな組み合わせでも浮かない。この安定感がずっと手元に置いておく理由のひとつだと思っている。
きれいめに合わせるとき
30代になってから、少しきれいめ寄りに合わせることも増えた。
白のテーパードパンツにネイビーのリネンシャツ、ホワイト×グレーのハラチ。夏によくやっていたコーデで、スニーカーなのに意外ときれいにまとまった。リネンの軽さとハラチの素材感が合っていたのかもしれない。
グレーのスラックスにホワイトのハラチも試した。「きれいめだけど足元だけ外した」という感じになって悪くなかった。ただスラックスが上品すぎる素材だと、ハラチとのあいだに変なギャップが生まれた。カジュアルよりの素材感のスラックスのほうが合いやすかった。
きれいめコーデでハラチを使うときのコツは、シューズを「外し」として使うことだと思っている。全体をきれいめでまとめておいて足元だけスポーティにする。そのギャップがちょうどいいアクセントになる。
季節ごとの話
春
ライトアウターとの相性がいい。MA-1やコーチジャケットに合わせることが多かった。足元にハラチを持ってくると全体が軽くなる。色はホワイト系かネイビーが春らしくて好きだ。
夏
ショーツとよく合わせた。ショーツ×Tシャツ×ハラチというだけのコーデだが、ハラチのシルエットがきれいなので足元がだらしなく見えない。靴下は短めのくるぶし丈か、見せないかのどちらかにしていた。厚手の靴下はハラチに合わないと思っている。野暮ったくなる。
秋
デニムジャケットとの組み合わせが秋は好きだった。デニム×デニムになりすぎないよう、パンツはチノパンかスラックスにして、デニムジャケット×ハラチという組み合わせにする。秋らしい色の組み合わせになる。
冬
正直なところ、冬はあまり履かない。防寒性がないし、雪や雨の日にメッシュ素材は辛い。どうしても履くときはウールのコートやニットで上を重くして、足元だけ軽くするというバランスにしていた。

女性のコーデについて
友人が履いているのを何度か見て思ったのだが、ハラチは女性のコーデにも普通に使える。
オーバーサイズのトップスにスキニーパンツ、ハラチという組み合わせはバランスがいい。シューズのシルエットがスッキリしているから、細身のボトムスとよく合う。
ミニスカートとの組み合わせも面白かった。スポーティなシューズとフェミニンなボトムスという対比が、程よいバランスになっていた。狙いすぎていない感じがよかった。
色はホワイト系が一番使いやすいと思う。ピンクや淡い色の限定カラーが出ることがあって、そういったものは女性のコーデにより取り入れやすいかもしれない。ただ限定カラーは手に入りにくいので、まず定番のホワイト系から試してみるのが無難だと思う。
失敗したコーデ
正直に書く。
オレンジ×グレーのハラチは買ってから本当に苦労した。
買ったときは「差し色になるし面白いかな」と思って選んだ。でも実際にコーデに組み込もうとすると、オレンジが思っていた以上に主張してくる。シューズが浮いてしまう。
最初はスウェットやパーカーでスポーティにまとめようとした。でもオレンジのシューズに引っ張られて、コーデ全体がうるさくなった。次にシンプルな白Tシャツとデニムで合わせてみた。シューズが目立ちすぎて、なんか「それ履きたかっただけでしょ」みたいな感じになった。
結局、オレンジ×グレーで一番マシだったのは、ベージュやアースカラーでまとめたコーデだった。くすんだトーンで全体をまとめることで、オレンジが少し落ち着いて見えた。でも正直、毎回コーデを考えるのが面倒になって、今はほとんど出番がない。
派手な色のスニーカーを買いたい気持ちはわかる。自分もそうだった。ただハラチに関しては、シルエット自体に個性があるので、色まで個性を出そうとすると合わせるのが難しくなる。これが10年履いての正直な教訓だ。
もうひとつ失敗したのは、スーツに合わせようとしたことだ。
当時「スニーカーをスーツに合わせるのがおしゃれ」みたいな雰囲気があって、試してみた。結果としては、ハラチはそういうコーデには向いていないと思った。スタンスミスやコモンプロジェクトみたいなシンプルなレザースニーカーならスーツに合うけど、ハラチはスポーティな要素が強すぎて、スーツとのあいだに変な距離ができた。
スーツに合わせたいならハラチじゃないほうがいい。これは断言できる。
長く履いて気づいたこと
10年以上ハラチを履いてきて気づいたことをまとめておく。
雨の日は本当に向いていない。 メッシュ素材なので水が染み込んでくる。少し濡れるくらいならまだいいが、しっかり雨が降っている日に履くと靴下がびしょびしょになる。雨の日用のシューズは別に持っておいたほうがいい。
インソールを変えると快適さが上がる。 デフォルトのインソールは薄めで、長時間歩くと足裏が疲れてくる。市販のインソールに替えてからだいぶ楽になった。通勤や長時間歩く予定があるときは、インソールを変えることを強くおすすめする。
サイズは少し大きめを選んだほうがいい。 ネオプレン素材のブーティ構造でぴったりフィットするが、その分サイズ感がシビアだ。普段のサイズより0.5cm大きめを選ぶと、長時間履いたときに窮屈にならない。自分は最初にジャストサイズを選んで後悔した。
汚れは早めに落とすほうがいい。 白系のハラチは特にそうだが、汚れを放置するとどんどん取れにくくなる。気づいたときにすぐ拭く習慣をつけると、長くきれいな状態を保てる。
ソールの減りはそこまで早くない。 毎日履いていたわけではないが、ソールの耐久性は悪くなかった。アッパーのネオプレン素材も、丁寧に扱えばかなり長持ちする。
「100円ショップのナイキ ハラチ のコードは共通の代替品をAmazonと楽天で探す」
ハラチのコードやパーツを100円ショップで代用しているという人は多いが、シューズ本体をオンラインで探したい場合はAmazonか楽天が現実的だ。以下に、ハラチ系・ハラチ関連の3モデルをまとめた。
比較表
| モデル | 特徴 | Amazon | 楽天 |
|---|---|---|---|
| G.T. ハッスル アカデミー EP | コート対応・グリップ重視 | 見る | 見る |
| エア ハラチ AIR HUARACHE | 定番ハラチ・日常使い | 見る | 見る |
| エア ハラチ LE DH8143-400 | 限定カラー・ネイビー系 | 見る | 見る |
[ナイキ] G.T. ハッスル アカデミー EP G.T. HUSTLE ACADEMY EP
バスケットボール由来のモデルで、アウトドアのコート面でも使えるグリップ性能を持つ。ハラチとは系統が異なるが、スポーティなコーデに取り入れやすいシルエットで、動きの多い日常使いにも向いている。
[ナイキ] エア ハラチ AIR HUARACHE
ハラチシリーズの基本形にあたるモデルだ。ネオプレン素材のブーティ構造はそのままに、長年の復刻を経ても変わらないシルエットが特徴で、この記事で触れてきたコーデの大半はこのモデルをベースにしている。
[ナイキ] エア ハラチ LE AIR HUARACHE LE シャドー/ブラック/ミッドナイトネイビー DH8143-400
品番DH8143-400のカラーウェイは、シャドー・ブラック・ミッドナイトネイビーの3色を組み合わせた配色だ。落ち着いたトーンでまとまっているため、ネイビーやグレー系のコーデに差し込みやすい。定番のホワイト系とは違う方向を試したいときの選択肢になる。
最後に、これだけは言っておきたいことがあります。
ナイキ ハラチは、主張しすぎないけど個性があるシューズだと思っている。
どんなコーデにも溶け込むわけではないが、合うコーデにはしっかり合う。デニムとの組み合わせ、ストリート系のコーデ、きれいめカジュアル。この3つの方向性では十分使えると実感している。
色はホワイト系から始めるのが無難だ。派手な色に挑戦したいなら、まずホワイト系で使い方を覚えてからのほうがいい。自分のオレンジの失敗はその典型だった。
雨の日や長距離歩く日には向いていない。そこだけは正直に書いておく。でも晴れた日の普段使いとしては、10年経った今でも手元に置いておきたいシューズだ。
次に買い替えるときも、また同じシューズを選ぶと思う。それくらいの満足度はある。
