アディゼロ アディオス プロ Evo 2 レビュー|実際に履いて感じた「速さ」の正体

当ページのリンクには広告が含まれています。
アディゼロ アディオス プロ Evo 2 レビュー|実際に履いて感じた「速さ」の正体

去年の秋、ハーフマラソンに向けて新しいレースシューズを探していた。前のシューズはすでに300km以上使っていて、ソールの反発が明らかに死んでいた。そろそろ変え時だと思っていたところに、練習仲間から「Evo 2、マジで別物だよ」という話を聞いた。

正直、最初は半信半疑だった。カーボンプレート系のシューズはいくつか試してきたし、「革命的」という言葉には少し免疫ができていた。それでも気になって調べ始め、気づいたら購入ボタンを押していた。

高かった。でも結果的には買ってよかったと思っている。ただ、全員に勧められるシューズかというと、そうでもない。その理由も含めて書いていく。


目次

まず数字から

アディゼロ アディオス プロ Evo 2 レビュー 日本
項目詳細
重量約138g(27.0cm片足)
スタック高(踵)40mm
スタック高(前足部)33mm
ミッドソールLightstrike Ultra Pro
プレートEnergyRods 2.0
アッパーモノメッシュ
想定用途ハーフ〜フルマラソン

138gという数字、ピンとこない人も多いと思う。比較するなら、普通のランニングシューズは大体270〜300gくらいある。つまりEvo 2はその半分以下だ。片足だけでこれだけ軽いと、42kmトータルで考えたときの差は相当なものになる。


箱を開けたとき

adidas Adizero Adios Pro Evo 2 カーボンロッド 搭載モデル

最初に思ったのは「薄っ」だった。

アッパーが透けて見える。ソールも見た目より頼りない。正直なことを言うと、開封直後は少しがっかりした。値段を考えると、もっと「いかにも高性能」な見た目を期待していたのかもしれない。

でも手に取ってみると印象が変わった。薄いけれど、素材の質が全然違う。安物の薄さじゃなくて、削るべきものを徹底的に削った結果の薄さだとわかる。触った瞬間に「あ、これはちゃんとしたものだ」という感触があった。

デザインはシンプルで好みだった。派手すぎず、でも安っぽくない。レースで履いていても恥ずかしくない見た目だと思う。


サイズ選び:ここで失敗すると後悔する

アディゼロ アディオス プロ Evo 2 フルマラソン 使用レビュー

普段27.0cmを履いていて、Evo 2も27.0cmにした。結果的には合っていたけれど、最初の試し履きは少し窮屈に感じた。

アッパーにほぼ伸縮性がないため、足幅が広い人や甲が高い人は注意が必要だ。ハーフサイズ上げることを検討したほうがいい。レース後半に足がむくんでくると逃げ場がなくなる。それだけは避けたい。

ヒールのフィットは思ったよりしっかりしていた。最初は「少し緩いかな」と感じたが、走り始めると踵が自然と落ち着く場所を見つける感じがした。ガチガチに固定される感覚ではなく、足がシューズに馴染んでいく感じ。これはEvo 1から改善されたと友人から聞いた。

シューレースは細くて締めすぎると甲に当たる。最初は少し緩めに結んで走り始めるのがコツだと思う。


実際に走ってみて

アディゼロ アディオス プロ Evo 2 エリートランナー向け レビュー

最初のランで感じたのは「あ、引っ張られる」という感覚だった。

関連記事  ニューバランス ダイナソフト900レビュー|実際に履いて感じた「やわらかさ」の正体

自分でペースを作っているというより、シューズに連れて行かれる感じ。ロッカー構造の影響だと思うが、着地からつま先抜けまでの流れが自然すぎて、意識する前に次の一歩が出ている。これは今まで経験したことのない感覚だった。

クッションは「柔らかい」ではない

正直に言う。クッション性という意味では、アルファフライやメタスピードのほうが上だと思う。Evo 2は踏んだときの感触が硬め寄りだ。

ただ、この硬さが悪いかというとそうじゃない。地面の情報がダイレクトに返ってくる感覚がある。どこに体重をかけるとシューズが反応するか、走りながら分かる。最初は違和感があったが、3回目の練習あたりから「これが正解だ」と思い始めた。

ペースが遅いと良さが出ない

これは使ってみて気づいた大事なことだ。

キロ4分30秒より遅いペースで走ると、EnergyRodsの恩恵がほとんど感じられない。むしろソールの薄さと硬さだけが気になる感じになる。このシューズはある程度のスピードで走ることで初めて機能するように設計されている、と実感した。


距離別に正直に書く

adidas Adizero Adios Pro Evo 2 日本 国内モデル 着用イメージ

ハーフマラソン(21km)

去年のハーフで初めてレース使用した。

15kmを過ぎてもいつもより足が軽かった。ペースの落ち込みが少なかったのは確かだ。ただしこの日はコンディションも良かったので、シューズだけの効果とは言い切れない。シューズは道具で、走るのはあくまで自分だということは忘れてはいけない。

それでも、ゴール後の足へのダメージが以前より少なかったのは実感した。翌日の筋肉痛も軽かった。

フルマラソン(42.195km)

1回だけ試した。

30kmまでは本当に快適だった。でも35km以降、足裏にじわじわとダメージが来た。クッションが薄い分、長い距離では地面の衝撃がダイレクトに積み重なる。

サブ3を狙えるくらいのペースで走れるなら話は違うと思う。速いペースは地面との接触時間が短いので、その分衝撃も少ない。でも自分のようなサブ3.5前後のレベルだと、フルマラソンで使うには少し辛かった。これは正直な感想だ。

10km以下のレース・スピード練習

軽さが一番活きる距離。スピード練習で使うと走るのが楽しくなる。ただし練習で頻繁に使いすぎると寿命が縮む。そこは割り切りが必要になる。


耐久性:ここだけは覚悟してほしい

adidas Adizero Adios Pro Evo 2 東京 店舗 試着レビュー

150kmを過ぎたあたりから、アウトソールの摩耗が気になり始めた。

普通の練習シューズが500〜700km持つことを考えると、Evo 2は200〜300kmで限界と考えておいたほうがいい。アッパーもかかとの内側から擦れが出てくる。

これが最大のネックだ。価格を考えると、消耗の早さには少し複雑な気持ちになる。毎日使うシューズではなく、レース当日と最終調整くらいに絞って使う、という割り切りが必要だと思う。


Evo 1と比べて

アディゼロ アディオス プロ Evo 2 アッパー素材 クローズアップ

Evo 1は友人のを借りて少し走ったことがある。その経験で言うと、アッパーのフィット感はEvo 2のほうが明確に良くなっている。ヒール周りの安定感が増した印象だ。

反発性も「少し上がった気がする」程度の差で、劇的な変化ではない。「Evo 1から買い替えるべきか」と聞かれたら、正直「急がなくてもいい」と答えると思う。でも新規購入なら迷わずEvo 2を選ぶ。


こんな人には合う・合わない

合うと思う人

  • ハーフや30km以下のレースがメイン
  • キロ4分台以上で走れる
  • レース専用と割り切れる
  • 軽さを最優先したい
関連記事  New Balance Fresh Foam 880 v6レビュー|毎日のウォーキングで3ヶ月履いてわかったこと

合わないかもしれない人

  • フルマラソンをゆっくり完走したい
  • 練習から毎日使いたい
  • 足幅が広い
  • 耐久性に見合う価格かどうかが気になる

100円ショップのアディダス プロ evo2のコードは共通の代替品をAmazonと楽天で探す

Evo 2はレース専用と割り切るシューズだからこそ、普段使いや練習用に別の一足を持っておくのは理にかなっている。以下に、用途の異なる3つの選択肢をまとめた。


比較表

商品名ブランド主な用途対象
WOOL RUNNER GO スニーカーAllbirds日常・軽いウォーキングレディース
RUNNER NZ SLIP ONAllbirds日常・カジュアルメンズ
アディゼロ SL2 NMQ07adidasデイリートレーニングユニセックス

Allbirds(オールバーズ) レディース WOOL RUNNER GO スニーカー

ウール素材を使った軽量スニーカーで、長時間履いても足への負担が少ない設計になっている。通勤や買い物など、一日中歩き回る日の一足として使われることが多い。レース用シューズとは真逆の方向性で、「とにかく足を休ませたい日」向けの選択肢だ。


[オールバーズ] スリッポン スニーカー RUNNER NZ SLIP ON メンズ

紐なしで脱ぎ履きできるスリッポンタイプ。ランニング後のクールダウンや、ちょっとした外出のときにそのまま使いやすい構造になっている。素材はメリノウールベースで、蒸れにくさを重視した作りだ。

関連記事  ナイキ Shox R4レビュー|10年履き続けた私が正直に語る、サイズ感・履き心地・後悔したこと

adidas(アディダス) ランニングシューズ アディゼロ SL2 NMQ07 ユニセックス大人

Evo 2と同じアディゼロラインに属するが、こちらはデイリートレーニング向けに設計されている。耐久性を持たせつつアディゼロ特有の軽さも残しており、週に何度もこなすような練習ランに向いている。Evo 2をレース当日に温存するなら、練習はこちらで積む、という使い分けが自然な流れになる。


最後に

Evo 2は「誰にでも勧められるシューズ」ではない。

でも、自分の走りの目的とペース域が合っているなら、これほど面白いシューズはなかなかない。去年のハーフマラソンで後半もペースを保てたあの感覚は、今でも覚えている。

道具として割り切れるかどうか、それだけだと思う。

項目評価
軽さ★★★★★
反発・推進力★★★★★
フィット感★★★★☆
クッション性★★★☆☆
耐久性★★☆☆☆
コスパ★★★☆☆
総合評価★★★★☆

正直に言うと、このシューズに星5をつけられない理由はひとつだけだ。耐久性と価格のバランスだ。

それ以外の部分、軽さ、推進力、レース後半の足の残り方、どれも文句のつけようがない。初めてEvo 2で走ったあの感覚は、シューズを履いてこんなに驚いたのはいつぶりだろうと思うくらい新鮮だった。

ただ、200〜300kmで寿命が来るシューズにこの価格を払い続けられるかと言われると、正直なところ悩む。毎シーズン買い替える余裕があるランナーなら話は別だが、普通の市民ランナーには財布へのダメージも無視できない。

それでも「買って後悔したか」と聞かれたら、答えはノーだ。あのハーフマラソンの後半、いつもなら失速し始める17km以降もペースを維持できたあの体験は、値段分の価値があったと思っている。

結局のところ、Evo 2は「速く走るための道具」だ。それ以上でも以下でもない。その割り切りができるなら、このシューズはきっと期待に応えてくれる。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次